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レビュー:グランドセイコー SBGX333

ご覧頂きましてありがとうございます、82年おとこです。
今回はグランドセイコーのエレガンスコレクション、SBGX333(495,000円税込)のご紹介です。
2019年に500本限定で発売されたクォーツモデルで価格は50万円弱、グランドセイコーの機械式やスプリングドライブも購入出来る価格設定のモデルですが、その魅力はどこにあるのでしょうか。f:id:gmkb:20200507225745j:plain

まず、SBGX333の見た目ですが、スリムでどこか懐かしさを感じるデザインと言えます。
グランドセイコーと言えば、ガッシリとした印象のモデルが多く、それは機械の設計から、耐久性を踏まえたケースの厚みに至るまで、設計思想に根ざした意味あるものと言えます。
そして、今でも多くのモデルは、グランドセイコーらしさをしっかりと体現しています。

その中で異色とも言えるSBGX333は、新たに3つのカテゴリーに分類されたグランドセイコーにおいてエレガンスコレクションにあたり、新造されたケースデザインを持っています。
スリムなフォルムはもとより、ベゼル下からケースが覗くデザインは1970年代の同ハイビート機を彷彿とさせ、また同時代のオメガコンステレーションCラインなど、この時代特有のテイストを巧みに取り入れているよう感じます。

細部に目を移すと、BGX333ならではのコダワリが見えてきます。
まず、ドーム型のサファイアガラスが目を引き、文字盤は一見するとシンプルですが、実は白蝶貝が用いられており、天然素材特有の美しい光沢を楽しめます。文字盤の表面はしっかり平滑に研磨され、一般的な白蝶貝に比べマットな質感に仕上げれています。
また、存在感ある時分針とインデックスの輝きは、文字盤とのコントラストも美しく、さらにブルースチールの秒針とGSロゴのブルーが、良いアクセントになっています。
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側面から見るとその薄さが際立ち、クォーツのメリットを生かしケースの厚みは10.4mmに抑えられています。また、ラグ、ベゼル、ガラスへのステップが、スリムなデザインの中に立体感を生み出しています。
また、細かい点ですが、ラグ穴が非貫通式となっています。f:id:gmkb:20200507225837j:plain

裏蓋に目を移すと、グランドセイコーの獅子メダリオンが鎮座します。その上辺に限定生産を示すナンバー、下辺にはシリアルナンバーが刻まれています。
ただ、このナンバー刻印に関しては、ごく浅いレーザー刻印のような仕上げで、心許ないというか、研磨により薄くなってしまうのではないかと思う部分であります。この刻印に関してはSBGX333に限った事ではないですが、グランドセイコー全般に当てはまり改善の余地ありと言えそうです。f:id:gmkb:20200507225859j:plain

ブレスレットに関しては、9連の薄く繊細なデザインが採用され、着用感はかなり良いです。
用途が異なるので一概に比較は出来ませんが、一般的なグランドセイコーで採用される3連のスポーティなブレスレットよりも、作りは良いのではないでしょうか。なお、調整駒はネジでは無く、打ち抜きピンで連結されています。
バックルに関しては、ブレスレットに合わせて控えめな印象です。また堅牢性を保つためか、微調整などは出来ない作りです。加えて、調整駒は全て同じ長さなので、細かなサイズ感には目を瞑りましょう。f:id:gmkb:20200507225921j:plain

最後になりますが、実際に着用するとこの様な感じです。
ケース径は38mmですが、白シンプルなダイヤル、そしてほっそりとしたベゼルの印象からか、数字以上に大きく目に映ります。
現代的な?グランドセイコーらしさとは、少し異なる雰囲気を持ちますが、細部まで手間がかけられたSBGX333、極めて良質なクォーツウォッチの最適解と言えるのではないでしょうか。

f:id:gmkb:20200507225942j:plain最後までご覧頂きましてありがとうございました。
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